2020年10月13日
部屋の片付けができないと悩んでいる人が増えています。部屋の片付けをしても、1週間後には、元の散らかった状態に戻ってしまうと落胆する人も多いです。このような状態に陥るのは、部屋の住人に潜んでいる病気が原因かもしれません。
実際に、ゴミ屋敷で行政処分を受けた部屋の住人は病気を抱えていることが多いです。そのため、部屋を片付けられないのはズボラな性格だからと安易に考えずに、部屋が片付けられない原因を解明しましょう。ここでは、部屋が片付けられない人に潜んでいるかもしれない病気について詳しく解説します。
記事の目次
玄関ドアが閉まらないほど、ゴミが溢れているゴミ屋敷は、悪臭や害虫が湧く原因です。ゴミ屋敷の住人は悪びれる様子はないものの、近隣住民の方は被害を受けています。そのため、近隣住民が自治体にゴミ屋敷の被害を受けていると通告することも少なくありません。
実際に、環境省が発表した「平成29年度「ゴミ屋敷」に関する調査報告書」では、ゴミ屋敷の被害を認知していると回答した割合は34.2%となっています。しかし、近隣住民の中には報告をせずに悩んでいる方も一定数いるため、この調査結果は氷山の一角であると考えた方が良いでしょう。ここでは、実際に被害報告を受けて、実際に自治体が対処した事例をご紹介します。
老人の1人暮らしの住まい。部屋の中には物が溢れ返っており、洗面化粧台・浴室・トイレの扉は塞がっており、使用できない状態でした。2階の部屋には、値札の付いたままの洋服が山積みの状態で放置。住人は、長年、入浴しておらず失禁状態でした。
このような状態で強烈な臭気を放っており、近隣住民からの苦情で自治体が介入したのです。住民に病院で診察を受けてもらったところ、脳梗塞後遺症とアルツハイマー型認知症と診断され、青年後見制度と介護保険を利用することになりました。
1人暮らしの住まいの部屋に物が溢れてしまい、大家から退去を迫られて退去。しかし、転居先の部屋も物が溢れ返ってしまいました。本人は、数年前に統合失調症の診断を受けて、服薬中とのこと。
部屋の掃除はできませんが、お金の管理や契約手続きは自分で済ますことができました。自治体は、何度もゴミ屋敷化してしまう住人を説得して、ゴミ屋敷の片付けの援助を行いました。
ゴミ屋敷の住人の趣味は、リサイクルショップで商品を購入することでした。使用しない物まで購入するため、部屋には、さまざまな物が溢れ返っています。住人は、入浴や着替えなどの生活行為は普通に行えて、家賃の滞納もなく普通に暮らすことができる状態でした。
行政職員が部屋の片付けをサポートすることで、部屋の散らかり具合は落ち着きましたが、サポートを止めると元の状態に戻ってしまいます。
各自治体がゴミ屋敷の片付けの対処に追われていますが、ゴミ屋敷の住人は病気を抱えていることが多いです。ゴミ屋敷化してしまうのは、さまざまな病気が影響しています。そのため、病気の原因を探り出して改善していかなければいけません。
実際に、どのような病気が影響しているのでしょうか?ここでは、部屋がゴミ屋敷化する原因となる病気について詳しく解説します。
脅迫性貯蔵症とは、自分の意思に反して、不合理な考えやイメージが頭に繰り返し浮かんできて、それを振り払おうと同じ行動を繰り返してしまう病気です。症状を抑えようとしても押さえられない脅迫観念を抱いてしまいます。
強迫性貯蔵症は、物を捨てることができずに、第三者が客観的に見るとゴミと思うような物も集めてしまう傾向があります。その行動がエスカレートしていくと日常生活に支障をきたすほどの状態になってしまうため、注意しなければいけません。
うつ病は、不眠症や食欲不振に陥り、1日中気分が落ち込んでいて何をしても楽しめない精神疾患のことをいいます。精神的ストレスや身体的ストレスが重なることで、脳の機能障害が起きている状態です。脳が上手く働かないため、物事の考え方が否定的になり、自分自身がダメな人間だと感じてしまいます。
うつ病の人は、部屋の片付けを行う気力がありません。しかし、部屋が片付けられない自分自身に嫌悪感を抱いてしまい、ネガティブな気持ちを悪化させてしまうため、不用品回収業者を利用して部屋の片付けをすることが治療する上でも大切となります。
セルフネグレストは、自分自身に対する興味を無くしてしまい、病的に生活がすさんでしまう精神疾患のことをいいます。部屋の片付けに対する意欲を失うだけではなく、経済的困窮・社会的孤立を招きます。
また、重症化をすると、食事や入浴などの通常の生活を送ることが難しくなるため、注意しなければいけません。セルフネグレストは危機的な状況に陥りやすく、周囲の人のサポートが欠かせません。
記憶障害・判断力の低下・理解力の低下・見当識障害・実行機能障害などの症状が出る認知症が発症すると、今まで当たり前にできていたことができなくなります。この認知症は、高齢者だけに限らず、64歳以下でも「若年性認知症」として発症するので注意しなければいけません。
認知症になると、曜日の感覚が鈍くなり、ゴミを捨てる収集日にゴミを出せなくなってしまいます。その結果、捨てられないゴミが徐々に溜まり、部屋の中を埋め尽くすことで、ゴミ屋敷化になってしまうのです。
また、冷蔵庫の中にある食材について思い出すことができず、同じ食材を購入するので、部屋に物が続々と増えていきます。
統合失調症は、精神分裂病と言われる精神疾患です。統合失調症を患うと、会話や行動が支離滅裂になることがあります。例えば、部屋の片付けをしている最中に、別の事を始めてしまうなど1つのことに集中することができません。そのため、部屋の片付けを行うことができないのです。
統合失調症も、うつ病と同様に片付けができない自分自身を強く攻めてしまいがちです。そのため、不用品回収業者など第三者の力を借りて、部屋の片付けを行うようにしましょう。キレイな部屋を維持することで、自己険悪感を抱かずに済みます。
ADHD(注意欠如・多動症)は、不注意と衝動性を主な特徴とする発達障害です。脳の前頭葉や線条体と呼ばれる部位のドーパミンという物質の影響で機能障害が起きているため、自分の意思ではコントロールすることができません。
ADHDは、不注意(活動に集中できない・気が散りやすい・物を失くしやすい・順序を守ることができない)と衝動性(ジッとしていられない・静かに遊べない・待つことが苦手)など、同程度の年齢の発達水準に比べてより頻繁に強く認められています。
病気が原因で、部屋が片付けられずに悩んでいる人は多くいます。このような理由で、部屋がゴミ屋敷化した場合は、どのように対処すれば良いのでしょうか?ここでは、病気が原因でゴミ屋敷になる場合の対処法をご紹介します。
部屋が片付けられずにゴミ屋敷化してしまうと、部屋に住む本人だけではなく、近隣住民に迷惑をかけてしまいます。近隣住民からクレームが発生して、その場で暮らすことが難しくなることもあるでしょう。また、同居している家族に迷惑をかけてしまうこともあります。
そのため、精神科や診療内科の病院で診察を受けて、病気を解明しなければいけません。しかし、ゴミ屋敷状態にさせた本人が病気だと自覚して、病院の診察を受けにいくというケースは、極めて稀です。そのため、家族や周囲の人が協力して、病院を受信させるように促してあげましょう。
病気を抱えていて部屋を片付けられない人は、怠惰な人と思われがちです。部屋がゴミ屋敷化・汚部屋化する原因が病院であることを認識している人は少ないため、生活にだらしない人という印象を与えかねません。
このように、ズボラで怠惰な人と思われてしまうと非常に辛い気持ちになるでしょう。そのため、病気で部屋を片付けられない人は、信頼できる家族や友人に打ち明けてみてください。
1人で抱え込むと、気持ちがネガティブになりがちですが、ありのままの姿を理解してくれる人がいることで、ネガティブな気持ちが緩和されます。片付けを手伝ってもらえることもあるため、病気は1人で悩み抱え込まないようにしましょう。
うつ病や統合失調症など、ネガティブな気持ちに陥りやすい精神疾患を抱えている場合は、自分の部屋をキレイな状態にしておくことで、ネガティブな気持ちを緩和させることができます。
散らかった部屋を放置してしまうと「部屋の片付けさえもできないなんて…」「何もできないダメ人間なんだ…」とマイナスの感情を抱いてしまうことがあるので、注意してください。そのため、うつ病や統合失調症でなどの精神疾患で、部屋の片付けが行えない人は、専門業者に片付けを依頼してみましょう。
ゴミ屋敷は、その部屋に住んでる本人だけの問題ではなくて、近隣住民に迷惑をかけていることが多いです。そのため、近隣住民トラブルを引き起こさないように、病気の原因を追究して治療しましょう。
実際に、近隣住民からゴミ屋敷で迷惑がかかっていると、行政の立ち入りをした部屋の住人は、さまざまな病気を抱えています。病気で部屋を片付けられない人は増えているのです。そのため、自分の怠惰な性格で部屋を片付けられないと思うのではなく、病気が潜んでいないか、病院に診察をしてみましょう。
また、家族の中で少しでも様子がおかしいと感じる場面があれば、サポートしてあげてください。そうすれば、今のゴミ屋敷化した部屋の状況は良くなるはずです。もし、部屋の片付けを業者にお任せしたいという方がいれば、粗大ゴミ回収隊にご相談ください。
粗大ゴミ回収隊ではお客様のご要望に合わせた最適なプランでご利用が可能です。
お電話での簡単見積りも可能ですので、まずはお気軽にご連絡ください。
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