2020年10月26日
私たちが出している燃えないゴミは収集後に、どこに運ばれているのでしょうか?どのように処理されているのでしょうか?燃えないゴミの処理方法について回答できる人は非常に少ないです。子どもたちにゴミ分別の協力をしてもらうためには、ゴミがどのように処理されているかを知っておく必要があります。
また、燃えないゴミは、金属・ガラス・例外品目と細かく分別しなければいけないため、取り扱い方が面倒だと感じている方も多いと思います。しかし、燃えないゴミの処理方法を知れば驚き、自主的にゴミ分別しようと意識が切り替わるはずです。そのため、この記事で燃えないゴミの処理の流れについて学びましょう。
燃えないゴミは収集された後に、どこに運ばれていくのでしょうか?どのように処理されていくのでしょうか?燃えないゴミの処理の流れを把握する前に、どのような物が「燃えないゴミ」に該当するかを確認しておきましょう。
燃えないゴミとは、ゴム製品やガラス製品、プラスチック、金属くずなど不燃物のことをいいます。また、燃えないゴミでも45ℓの袋に入らない物は粗大ゴミ扱いになります。燃えないゴミの収集日は各自治体によって異なるため、お住まいの地域を管轄する自治体に確認しましょう。
燃えないゴミでも、「金属類」「ガラス類」「乾電池」「ライター」「蛍光灯」「温度計」「例外品目」に分類できます。
金属類 | 不燃ゴミの指定日に所定場所に捨ててください。
例)傘・フライパン・やかんなど |
ガラス類 | 割れた食器などは新聞紙に包んで捨ててください。
例)食器・茶碗・コップなど |
乾電池 | 充電式電池は、電気店などの回収ボックスに入れてください。
例)乾電池・ボタン電池 |
ライター | ライターを処分する場合は、使い切ってください。また、袋の見える箇所に「危険」と書いてください。間違えた方法で処理すると、車両火災の原因となる場合があります。 |
電球・蛍光灯 | 電球や蛍光灯を捨てるときは、ケースに入れてください。
例)蛍光管類・白熱電球・LED蛍光管類など |
温度計 | 水銀の温度計を捨てる場合は、別の袋に入れてください。 |
例外品目 | 小型家電は、有料指定ゴミ袋に入れれば、不燃ゴミで出せます。
例)炊飯器・ストーブ・ミシン・オーブントースターなど |
燃えないゴミを出す場合は、以下の点に注意をしましょう。
燃えないゴミを集積所に出すと、ゴミ収集車が収集に来て処理施設に運んでいきます。処理施設内で燃えないゴミは、どのように処理されていくのでしょうか?ここでは、燃えないゴミの処理の流れをご紹介します。
燃えないゴミの中には、包丁などの危険物が含まれていることがあります。このような危険物を作業員の手で取り除いていくのです。危険物の他にも、鉄や金属類はリサイクルに回すため、鉄製の家電や銅線、基盤類も分別室で取り除かれます。
分別室で作業員が危険物や鉄・金属類を取り除いても不十分です。そのため、残りのゴミをベルトコンベヤに流して、リサイクルできるものを分別していきます。リサイクル率が上がるように、可能な限り細かく分別していきます。
ゴミ分別をして残った不燃ゴミは、処理施設内の貯蔵ピットに溜め込んでいきます。貯蔵ピットに溜まった不燃ゴミは、クレーンを使用してコンベヤに移されます。
貯蔵ピットに溜め込まれた不燃ゴミは、クレーンを使用してコンベヤに移されます。コンベヤに乗った不燃ゴミは、破砕機ハンマーで細かく砕かれます。
不燃ゴミを細かく砕いたら、鉄類を取り出すために破砕磁選機にかけられます。鉄を吸着する力があるため、鉄類だけを取り出すことができるのです。取り出した鉄は、破砕鉄としてリサイクルされます。
細かく砕いた不燃ゴミを選別ふるい機にかけます。ふるい機にかけることで、ゴミをサイズ別に分けることができます。その後に、不燃物精選機やアルミ選別機を使用して、種類別に不燃ゴミを分別していくのです。ガラスなどの不燃ゴミは埋立処分されます。不燃ゴミに含まれていた可燃ゴミは、焼却炉で燃やされます。
施設内での燃えないゴミの処理の流れについてご紹介しました。作業員の手で分別されていることに驚いた方もいるのではないでしょうか?実際に、施設には燃えないゴミの処理に関する質問が寄せられています。どのような質問がされているのでしょうか?ここでは、施設に寄せられる質問をご紹介します。
ガスボンベや穴の空いていないスプレー缶、消火器などが燃えないゴミと一緒に捨てられていて、それに気づかずに処理してしまうと爆発事故が起きます。
爆発事故は、作業員を危険にさらすだけではなく、機械の故障や損傷を招いてしまい、予定のゴミ処理が行えないほか、事故が大きい時は、ゴミ収集にも影響が出てしまいます。そのため、ゴミ分別にご協力してください。
燃えないゴミを処分する埋立地は有限で、いつかは満杯になります。平成29年2月に改訂された「廃棄物等の埋立処分計画」では、今後15年間の埋立処分量を推計し、廃棄物等の更なる減量化や有効利用に努めることが示されており、本計画の埋立量から算出すると、今後50年以上の埋立てが可能と推計されています。
しかし、埋立処分に限界があることは変わりありません。埋立処分場の残余年数を伸ばすためにも、3Rに取り組んでください。
燃えないゴミの処理の流れについて詳しく知りたい方は、施設の見学をしてみてください。施設見学では、不燃ゴミの処理作業を見学するだけでなく、リサイクルに関する知識をゲーム感覚で学べるコーナーなども用意しています。
そのため、子どもたちにゴミ分別・リサイクルについて学ばせたいという方におすすめです。自由見学と見学ツアーがありますが、各施設で異なるため、最寄りの施設にお問い合わせをしてみてください。
今回は、施設内での燃えないゴミの処理の流れをご紹介しました。回収された燃えないゴミが、施設スタッフの手で分別作業がされているとは驚きだったのではないでしょうか?私たちが、ゴミ分別をすることで、施設スタッフの作業は簡略化できます。
また、燃えないゴミを正しく分別することで、施設内の作業が簡略化できるだけではなく、ゴミ処理費を安く抑えることができます。ゴミ処理費は、私たちの税金で支払われています。そのため、税金の負担を抑えるためにも、正しくゴミ分別を行いましょう。
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